『日本文化の形成をアジア史的観点から捉える』をモットーに、日本とアジア諸国との文化交流の歴史に焦点をあてた展示を行なっています。
福岡県福津市にある九州最大の横穴式石室をもつ古墳。副葬品は国宝に指定され、そこに刻まれた文化交流は、朝鮮半島や中国大陸、遠く西アジアにまで及ぶ。対外交渉をにない、沖ノ島の祭祀を掌握した豪族、宗像氏の墓と考えられている。
日本列島が現在の形となり、人々がナウマンゾウなどの大型の動物を追いかけていた寒冷な時代から、温暖化によって狩猟と漁撈、ドングリなどの採集のために海や森に進出し、土器や複雑な精神文化を生み出すにいたるまでの長期の人類史の一大画期をあつかう。精巧に作られた旧石器、マジカルな文様で彩られた縄文土器、身体装飾に用いられた玉や骨製の簪、まじないのための土偶などを、アジア交流の広がりの中で位置づける
9万年前の阿蘇山の大噴火で噴出した火砕流は、樹木をなぎ倒して動物をも襲い、現在の太宰府の礎となった。寒冷な草原で狩猟を行なった時代から温暖化して森や海に進出するまでを、考古資料であとづける。
40年以上にわたり、アジア全域の民族造形の調査と資料収集とに精力を注がれた金子量重氏が、当館の開館にあたり寄贈されたコレクションを紹介する展示室。アジアが育んだ多彩で豊かな生活文化に親しむ場となれば、との思いが込められている。
日本列島で水田稲作が開始された弥生時代、金属器の生産が始まり、倭人が東アジア世界へ登場すると国づくりのスピードは一気に加速していく。集落の首長は国の王となり、豊富な副葬品を伴って来世へと旅立った。古墳時代になると、渡来人による金工や焼物生産に大革新が生じ、乗馬の風習が伝わる。北部九州の沖ノ島は対外交渉の舞台となり、航海の無事を祈るために、きらびやかな品々が海の神に捧げられた。
日本列島全域に展開する縄文土器のさまざまなカタチや、金属のふるさとである北部九州の鉄器・青銅器の生産関連資料、倭人伝の国々の出土した鏡などの文物から、日本の国づくりの時代を支えたさまざまな技術の展開をみていく。
古墳の外周に立てられた埴輪や石人などの造形は、古墳時代の息づかいを今に伝える歴史の証人。また、北・中部九州の古墳文化を華麗に彩った装飾古墳壁画の模写や写真を展示し、にぎやかな古墳のまつりの場へといざなう。
中国にならって、東アジアの国々は中央集権的な政治体制を形作ってきた。日本では、その大きな役割を果たしたのが仏教と都城、そして遣唐使。シルクロードを通じて世界の品々が集まった国際都市長安との交易や知識の交流により、仏教、漢字文化、きらびやかな三彩などの新しい文化が登場した。その窓口となった遠の朝廷、大宰府に焦点を当てて、国際色豊かな文物から、世界との広い交流の展開をあとづける。
現在、保存のために内部への立ち入りが限定されている装飾古墳を、最新の技術で映像化。このシアターでは、あたかも実際に石室に入って装飾壁画を見ているような、初めての映像体験をおとどけする。
【最新情報】装飾古墳バーチャルシアターに新番組が登場!(更新:2010.2.9)
アジアの人々が理想の人間の姿を求め続けたことの証である仏像。この展示室では、時に優美で荘厳な仏教彫刻や絵画など、仏教美術の世界とそのアジア的な展開とを心ゆくまで堪能していただく。
中国・ベトナム・インドネシアの祭りで奏でられた青銅楽器の世界を、実際に叩いて音の出せる実物と6面マルチスクリーンによる映像によって体験できる。神と人とが楽器によって交流するさまを描き出す。
ギリシャ・ローマから大宰府にいたるまでの文物の陳列と、遣唐使の積荷模型を復元したコーナーからなる展示室。遣唐使の人々があこがれた長安とシルクロード交易を立体的に浮かび上がらせる。
港町がもっとも元気だった中世のころ、アジアの貿易商人たちは自由に海を往来していた。民間の交易はかつてない活況をみせ、唐物として将軍家に愛好された美術品・工芸品以外にも、中国趣味のニューウェーブとなる新しい知識が緊密に行き交っていた。その舞台が博多であり琉球である。北部九州にはモンゴルとの2度の激しい戦争の爪痕が、海の中にも残っている。ダイナミックな交流の時代の記憶を展示によってよみがえらせる。
アジアで広く展開する陶磁器と漆器の展示室。漆器については日本・朝鮮・中国・琉球などの逸品を2か月ごとに展示替えする。陶磁器は東アジアだけでなく、中国陶磁が影響を与えた東南アジアやヨーロッパへの広がりにもふれる。
優美で独特な朝鮮陶磁の世界を、大阪市立東洋陶磁美術館の名品によって紹介する。テーマを1年ごとに替えることで、朝鮮陶磁をさまざまな切り口からみせる独特の雰囲気をもった展示室。
大航海時代を迎えたヨーロッパ勢力の目的地のひとつが、銀の島・日本。今まで見たこともない文化や知識にふれて、日本の社会や生活は大きな変革を経験する。鉄砲やキリスト教の伝来、美術品・工芸品にみる東西文化の交流、そして日本列島の4か所に限られた海外交易の窓口、そして長崎で展開した中国・オランダとの貿易。やがて、自由な貿易を求めた黒船の来航によって、日本は新時代の幕開けを迎えたのである。
江戸時代の多様な文化の内、陶磁器と絵画を焦点とする。陶磁器は九州陶磁のコレクションとして評価の高い田中丸コレクションの優品を陳列する。絵画はさまざまなテーマから豊かな美の世界を紹介する。
スーパーハイビジョンシアター。現行ハイビジョンの16倍に当たる、超高精細の映像を上映している。その色彩と画質は見た者でしか語れない、映像美の極致。350インチの大画面から生み出される、今にも飛び出してきそうな臨場感あふれる世界初の映像を体験していただきたい。